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たまアリで見たもの

7月23日のSexy Zone Summer Concert 2014、さいたまスーパーアリーナ公演第3部を見た。

もしも私が、ふまけんしょり担当だったら、感想も違うものになったんだろうか。水曜日からずっと考えてる。

5月の横アリで5人がつくりあげたゴスな世界観の完成度に震えたGhostは、たまアリではせりあがったステージで踊る3人と、その下にいるその他大勢というフォーメーションでパフォーマンスされた。マリウスの優雅さ、聡ちゃんのバネのきいた躍動感、ふたりは素晴らしいダンスを見せてくれて、壮絶にかっこよかったのだけど、スポットライトが当たることはなかった。

5人がステージ上に揃ったのはKing &Queen & Jokerのみ。これを見られただけでもよしとしなくちゃならないんだろうか。この一曲の輝きときたら。5人並んだときの化学反応、最強の異世界感。それが見たいだけなんだ私は。グループの関係性萌えだとか、ほんとうはそんなの些末なことなんだよ。彼らをプロデュースする人には、この輝きを惜しむ気持ちはないのか。

ふまけんしょりが歌った新曲のひとつに、「明日に向かって撃て」って曲があった。カントリー&ウェスタン調のやたらレトロな曲。一緒に見てた友達は古くさいねと言ってて、まあその通りなんだけど、あれも5人なら、やっぱセクゾンのこういうトンチキさってしびれるよね、って話になった気がする。

この曲を歌ったあと(前だったかもしれない)「撃て」から発想したのであろう寸劇が。3人がガンマンになっておもちゃの銃をかまえて、撃たれた役の子たちが身を起こし「ここは天国?」とつぶやく。「天使がいっぱいいるよ」「ここはマリウスファンタジーランド」というマリウスの台詞は決まっていたのかアドリブなのかわからないけど、聡ちゃんが「自分のもんにするなよ!」ってつっこんで、会場は笑いに包まれた。会場の微妙な空気を塗り替えてくれた、あなたたちが天使だよ聡マリちゃん。

セクゾンのコンサートのMCは、風磨がリードして、マリウスが突拍子もないこと言い出して転がっていくっていうのが基本構成だったけど、これからどうなっちゃうんだろう。たまアリでは、具体的な話を避けるためなのか、告知以外にはMCがまったくありませんでしたが。

つまらないコンサートだった。触れてはいけないことがあって、演者はそれに触れることを全力で回避し、観客は疑念をペンライトでにおわせるのがせいぜいで、互いに「空気読め」と睨みあうしかできなかった。Sexy Family計画のカタログをまず見せるってことなのか、セクゾンとジュニアが外周回ってファンサするのに終始して、誰が一番お客を釣るのか競わされてるみたいで痛々しかった。

それでも自分の推しの子がそこで主役なら、最新の生の姿を見られただけで嬉しかったかもしれない。現場では担当にロックオンで細かな表情の変化を観察するという見方をする人なら、楽しかったのかもしれない。だから、あくまでも個人的な事情と感想にすぎないのだけど、私はコンサートならではのドラマチックなステージングを見たいので、合わなかったんです。

ソロは良かったのだ。3人それぞれの個性が光り、自分をこう演出したいっていうのがよくわかったから。とくに健人さんのパフォーマンスはいつだって会場をひとつにしてくれる。異様な雰囲気のなか、はじけきれない観客たちだって、「Candy」で「Loveケンティ!」ってコールしてるうちに笑顔になった。ギークな青年が王子さまに変身する新曲の「LOVE風」は、たった1曲のなかで繰り広げられるラブホリ劇場に飛び込みたい!って気持ちにさせられる。

だがしかし、ケンティがいかに天才でも、この公演の中だと、男の子カタログの1ピース、って意味になっちゃうんだ。ソロコンサートなら真価が発揮されるのかもしれない。ほんとうは、グループのコンサートのストーリー性のある構成の中で、違う風景として出てきて驚かせてくれることを望んでいたけど。

 

どうしてこんなことになってしまったのか、憶測はとまらない。誰のせいなのか、何が目的なのか。考えていたら事務所どころか人間不信になりそう。

たとえ万が一、正当な理由があったとしても、私は悲しみ、怒り続ける。慈しんでいたものの形が損なわれてしまったことに。ファンにはその権利がある。3人にも、2人にも、このことは大きな影を落としてしまった。光に包まれていることがいちばんふさわしい人たちなのに。

今日は27時間テレビの放映日で、SMAPが自分たちが歩んできた道のりを語っている。セクゾンにはこんなことはもうできないんだろうな。森君の話は長い間タブーだったけれど、SMAPが事務所に一目置かれる揺るぎない国民的スターになった今、彼らは森君がいた日があって今があるって躊躇なく口にすることができる。ビストロSMAPは森君が料理が得意だから始まったんだよ、って中居君がさらっといったように。セクゾンが10年、15年後にもしも天下をとっていたら、どんなふうに話すのかな、過去のこと。

そんな壮大な話じゃなくても、あと3年ぐらい、いまのJUMPぐらいのキャリアになったころ、1万字インタビューで何を語るのかな。彼らはジャニーズのなかでも有数の、語ってはいけないことを多く抱えたグループになってしまった。そうさせてしまったのはもちろん、周りの大人だ。