ジャニーズワールド2012をふりかえる
元旦、ジャニーズワールド2015の公演が開幕した。帝劇の怪人が毎日のように見学に訪れ、席で涙をぬぐっていると聞くが、その涙のわけをニナ爺にラジオでといつめてほしい。
今晩わたしは今年最初の帝劇詣でをする。ぜひともロビーであの人に出会いたいものだ。遠巻きに眺めて聡マリ大事にしろって念を送るから。
愛してやまないジャニワを今年も観られることがうれしい。
2012年12月の初演を観たときは大変なSHOCKをうけた。SHOCKは年を追うごとに洗練の道をたどり、その磨き上げられかたを見るのが毎年の楽しみになっているのだが、それに対してジャニワにはヒロムの人生と欲望が世界史にタグづけされながら、生々しく渦巻いていた。ただ楽しいとかきれいとかではすまされない異様なもの、混沌の力に平伏するしかなく、わたし一生ジャニー教徒でいる…!と誓いを新たにしたものだ。
そのときは、来年も同じ舞台に会えると思っていたのだ。しかし、翌年はメインを張る少年たちが入れ替わった。プロデューサーだけは残り、なぜかオリンピックへの渇望が描写され、演目にはやがてくるその年の名前が与えられた。同じようでいて違う舞台だ。ヒロムは少年のために舞台を用意するのだから、変化は当然のなりゆきだろう。
わたしはトニトニも楽しんだ。だけど、やはり2012年の狂騒とは根本的に違う経験だった。
あれは事務所の創立50年の祝祭で、そのとき限りの、特別なセレモニーだった。映像にも残されないのが(映像じたいはあるんだろうけどね)、なおのこと夢の中の出来事のように思えてしまう。13月からわたしはまだ抜け出せていない。
でも、たしかにあったのだ。熱にうかされてとったメモがあるから。
【キャスト】
・少年…山田涼介
・プロデューサー…藪宏太
・時の旅人?…Hey! Say! JUMP
・エンタテイメントの星「5Star」の人、コント、案内役、等々…A.B.C-Z
・歌、月が変わるときの口上、天使のようなお迎え役のような…Sexy Zone(中島、菊池、佐藤)
【あらすじ】
- イントロ
・すでに客が座っている席に、子供がやってきて「ここ、僕の席です」とごねる。子どもの間違いだとわかり、係員女性が「ご案内します」と言い、抱きかかえてフライング。子供は日替わり。『SHOCK』の再現ネタ。光一さんが子どもだったころの五関様を抱えてフライングしていた時期があったと聞く。
・舞台に山田登場、開幕のあいさつ。「ギネス世界記録・ジャニーズワールドにようこそ!最後までお楽しみください。It's a JOHNNYS' World!!」
・SHOCKのギリシャ神殿風のセット
・Hey! Say! JUMP群舞 曲『Not enough』→フライング
・ジュニアマンションの幕がおとされる(幕はSUMMARYの複写か?(写真がボケていた、名前がなかった)、幕の写真とグリッドの中に入っているジュニアは一致せず)
・A.B.C-Z登場
・Sexy Zone登場(蛍光塗料で描いた薔薇の花の中から勝利あらわれる。薔薇から生まれた…)
・山田、柱に激突して柱が折れる
・ジュニアマンションからプロデューサー(藪)登場し「舞台を続けろ! Show must go on!」
・噴水でプロデューサーずぶ濡れ。でも「なにがあってもショーだけは続けなければならない!」
・プロデューサー壁のぼり。サイケデリックな柄がぐるぐる。「こんな現実味のない世界、誰が理解できるんだよ」と周囲から言われる。
・藪P「人生はなにかをしようとするにはあまりにも短い。13月はどこにもないのか」
- 1月
五重の塔
・JUMPの水太鼓
・マンションのジュニアが三味線を弾く振付
- 2月
・A.B.C-Zが連獅子風に出てきて、ヒモ投げたり、扇、お経みたいなのをバーっと流す。SHOCKでもおなじみ、シルクドソレイユのエアリアルティシューみたいなのも。
- 3月
・「百花繚乱」をはじめ適当な熟語が背景にいっぱい投影。「七草」とか出てた?
・JUMPの群舞
- 4月
・五関がディカプリオ役。
・船の傾きを動きで表現
・「支配者になろうとした人間が事故まねいた」の台詞
・「My Heart Will Go On」歌:藪、ダンス:五関
- 5月
ヒンデンブルク号の爆発
・記者:戸塚
・プロデューサー「発明が悲劇をひきおこした」の台詞
・山田「あなたは美しいものを見ようとしない」
- 6月
銀河
・高木と黒人ダンサーがダンス
- 7月
服部良一メドレー
・「青い山脈」「買い物ブギ」歌:JUMPも出てきて一同で
- 8月
エレクトリカルパレード風のセット、電飾付き衣装
・ローラースケート
・ゲタップ(『KYO TO KYO』ネタ)
- 9月
「長月。眠れない夜は笑って過ごそう」と言ってA.B.C-Zのコント(→のちにこのパート森光子追悼コーナーに変わり、なくなった)
- 10月
義経(山田涼介)綱渡り(森光子追悼に変更後は、8月が終わるとすぐ綱渡り)
- 11月
壇ノ浦の合戦→光子追悼コーナーに変更
勝利が口上
源氏:知念、平家:塚田がフライングで闘う
※和装でフライングで闘うのは『SUMMARY』ネタ
※光GENJI、平家派の意味もあるのか…?
- 12月
赤穂浪士の討ち入り
門を入ると『滝沢革命』の滝
・赤穂浪士(JUMP)
大石内蔵助(八乙女)←しかし、羽織には「八乙女光」と書いてある!
大石主税(山田)←羽織には(以下同)が、台詞上は「父さん」「主税」と呼び合う二人
・吉良上野介(河合)
・プロデューサー「人間は無益な争いを繰り返す。戦いからは何も生まれやしない」
・討ち入り前は「忠義を果たせる喜び」とか言っていた主税が「殺したくない!」と言い出し、吉良に切られそうになる
・プロデューサー「歴史が変わってしまう!」
・地震が起きて滝決壊
・プロデューサー死ぬ、セクゾンがお迎えにくる
※舞台では吉良上野介をやったABC-Zが、12/6 に「三田交通安全義士祭」のパレードに出演。役と反対!
(休憩)
- 13月
【イリュージョン】
・下半身だけの人間が歩く等
・階段セットに座っているセクゾンが歌い出す「Sexy Summerに雪が降る」。中島健人ピアノ。
【宇宙空間?】
・A.B.C-Zの歌とダンス。「Twinkle Star」という新曲。ジャクソン5風のかわいい曲。
・マイケルのゼログラビティをやってみせるなど。
【未来のヘヴン】
・中島健人「ここ、未来のヘヴンは一番夢に溢れているんだ」「やってきた人を案内するのが俺たちの仕事」:冥土の案内人?
・ゴンドラに乗って薮P(爺さんになっている)登場。「この狂った頭に記憶が残っている限り」
「肉体は滅びても魂は生きている」
・知念侑李のモダンバレエ風のソロ、中島健人がピアノで伴奏
・ジュニアマンション登場。元の姿に戻ったプロデューサーも登場。マンションが回転。
・スタンダードナンバーぽい曲でJUMP中心に群舞
【5Star】
・軍隊行進みたいなのが出てくる。(ナチスぽい?)ミリタリー姿のA.B.C-ZがJUMPに出合う。
・A.B.C-Z「俺たちはファイブスターという星に生きている」
「ここはショービジネスの星」
「これから見るものを受け入れた時に13ヶ月への扉が現れるはず」
「さぁ、行こう!ファイブスターへ!」
・ハムスターの輪みたいなのを動かしながら歌う、新曲「デスペラード」。ブラコン風の曲。
※ハムスターの輪は『ABC座』でもやっていた
・銃を抱えた兵士(ナチス風?)の行進
【ジャニーズ舞台の歴史】
・スクリーンに歴代のジャニーズ舞台の名前が並び、A.B.C-Zが説明
【シェイクスピア一人十役】
・中島健人、八乙女光、戸塚祥太の3人のうちジャンケンで勝った人が演じる。
・クローディアス(ハムレット)
・ガートルード(ハムレット)
・ハムレット(ハムレット)「満点の星よ、大地よ!このハムレットに力を!」(『SHOCK』・オーベロン(真夏の夜の夢)
・パック(真夏の夜の夢)
・ロミオ(ロミオとジュリエット)
・ジェイクイーズ(お気に召すまま)
「この世は全てひとつの舞台。男も女もみな役者に過ぎない」「それぞれに登場と退場が決められていて、あらかじめ与えられた運命をただ演じているだけ」
「いかがでしたか?私の書いた作品は今なお生き続けています」
【ジャニーズミュージカルのパロディ】
「ジャニーズNewジカルです」と言う
・『SHOCK』のパロディ、コント仕立て
バックに光一の演じる本家の映像
コウイチ(有岡)、ヤラ(伊野尾)、リカ(塚田)、本家はバイクの事故だが、ローラースケートを履いて自転車で引きずられる
・『DREAM BOYS』、バックにタッキーと亀梨の映像
カズヤ(高木)とチャンプ(五関)が闘う
「スリラー」風の墓場のシーン
フライング
「争いはくりかえしちゃだめだ」という台詞
・『滝沢革命』
紀伊の山奥で「森の海賊」がいる。バンド(ボーカル:橋本、楽器:Hey!Say!JUMP)で「虹の彼方に」を演奏
※本家の『革命』にはないシーン。なぜ「虹の彼方に」なのか!?
・橋本が玉手箱あける、山田が爺さんになる
※これは本家にある、玉手箱あけて爺さんになるのは『ABC座』でもやっていた。ジャニーさんの強迫観念を感じなくもない。
・山田爺さん、客席をまわって客いじり。
「誰が好きなの?」と聞いて自分以外だと文句を言ったり、自分の背の低さをネタにするなど。
・衣装早替え、知念と交代。
塚田が縄昇り、知念が空中ブランコ
知念「ここ帝国劇場で先輩たちが作り上げた舞台。常に変わり続け、僕たちを圧倒するパワーと感動があります。」
【ブラックホール】
中島健人「今まで見て来た中で一番楽しい星。でも宇宙はこれだけじゃない。」
佐藤勝利「まぁでも、せっかく来たんだから全部見なきゃね?」
菊池風磨「焦んなって。あそこに黒い影が見えるだろ?あれが宇宙で最も恐ろしいブラックホールだ。次の俺たちの舞台だよ。」
黒いマントをフードまでかぶった集団の行列
山田涼介「誰なんですか?」
ABC-Z「みんな死んでいる人たち。銀河系の終わりまで行く」
山田ソロ。新年の「金田一少年の事件簿」の主題歌「ミステリーヴァージン」歌う。
【死について語る】
山田「あっちに行かせちゃいけない」的な台詞
ABC-Z「人は死ぬために生まれてくるんだ。死者を生き返らせることはできない。それを受け入れるのが人間」
山田「人間は生き続けなければならない」
それを外から(?)見ているセクゾン。
舞台上に額縁。
勝利「これが現実だ。前に進むためには全てを見る必要があるんだ。13ヶ月目はその先にあるんだから」
中島・菊池で歌「名前のない想い」
プロデューサーのフライング
【始皇帝・エジプトの太陽の船・ナスカの地上絵・モーセの十戒】
・「不可能な夢を見た皇帝がいる。秦の始皇帝の不老不死の薬さがし」
・兵馬俑の行進みたいな写真が背景に。
アラブ風の曲で群舞
・背景写真がエジプトに切り替わる。
永遠の命を望んだファラオ、太陽の船の説明。王が死後に旅をできるようピラミッドに埋葬した。
「人が狂えば自然は怒る」
「隕石が降ってきて地球は氷河期になった」
「今の人間が優れていて、昔の人間が劣っているなどというのは嘘だ」
・ナスカの地上絵の映像
「人間にはこんなのを作るのは無理だよ」
「人間の力を信じられないなんて」
「おまえらはなぜ戦争などをやるのか」
「おまえらみたいな人間にはならない」
意味不明だがこのような小競り合いの台詞の応酬。
すると突然、JUMPとABC-Zが上半身裸になり、群舞はじまる!
【ウエスト・サイド風群舞】
えびとジャンプで歌「闇を突きぬけて」
※ジャニーズミュージカル『少年たち』の歌
歌詞「ほとばしる若さ/闇を突き抜けて走り続けたい/ほとばしる若さ」
【少年兵の歌】
銃を持ったジャニーズJr.の集団が登場
山田ソロで歌う「裸の肩に銃を下げー♪」
歌終わってから台詞
「世界には少年が戦わなくてはならない国があります」「だけど日本は平和だ」
「虹の彼方に」が流れる
戸塚「俺たちは体だけじゃく心も裸になった。原点に戻ったんだ。
13ヶ月目のユートピアはひとりひとりの心の中にあるんだ。だから皆探すんだ。
あのプロデューサーだけは分かっていたんだ。
彼を『狂っている』と誰もが言ったけれど、彼はユートピアを再現しようとしたんだ」
「アクエリアス」流れる(5th demensionの)
山田「この手は誰かを傷つけるためにあるんじゃない。
そうだ!俺たちにはやらなければならないことがあるんだ!
地球に帰ろう!」
「Let the sunshine」みんなで歌う
山田(だったかな?)台詞
争いがなくなることは永遠にない。
あの地球の中でもいちばん平和なのが日本だ。
どうしたら地球を守ることができるんだろう。
僕らが守るんだ」
【エピローグ】
藪「今年、ロンドンにアスリートが集った。
でも自分の正義のため戦争している人がいる」
歌「Let's go to the Earth」
インド映画のような極彩色の画面で、光一、亀梨、タッキー、山P、キスマイらが歌う
歌詞「Let's go to the Earth あの星へ帰ろう」
台詞(誰がどれかはわからない)
「世界の涙の量は決まっている」←ベケット?
「だけどみんなが笑顔になる日」
「過去があって未来は俺たち次第」
「飛行機に乗って帰ろう」